現代に於ける「漱石文化」

[#1字下げ][#中見出し]20[#「20」は縦中横] 現代に於ける「漱石文化」[#中見出し終わり]

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 今日の吾々から見て、漱石の有っている意義は、勿論第一には大正期の代表的な作家[#「作家」に傍点]としてである。それがどういう作家であったか、所謂低回趣味...

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文化的自由主義や文化主義

 処で私の見る処では、一般に文化的自由主義や文化主義、つまり解釈主義や解釈の哲学のことにもなるが、そうしたものは、その思想内容そのものから見る限り、大体、中庸で凡庸なものなのである。尤もそう云ってもそういう思想を持っている人間そのものが中庸的で凡庸だということにはならぬ。少なくともそういう思想を自分...

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彼の本質

 重ねて云うが、彼の本質は要するに解釈家を出ない。そういう意味に於て彼は自然人ではなくてあくまで文化人である。もし三木説に従って、自然主義を東洋的乃至日本的な人間態度とするなら、三木自身は反東洋的な一つの新しい日本人の類型であることを認めてよいかも知れない。尤も彼は東洋人ではなくてゲルマン人のような...

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